2014年7月 2日

「とりあえず」、は止めませんか

梅雨の晴れ間のものすごくよいお天気。
でも、明日からまた雨なんですよね、関東は。

私には、嫌いなコトバがあります(あ、いろいろいっぱいある中でも特に、と言う意味......笑)。

とりあえず」、「当面は」、「適当に

なぜか。
とりあえず、当面の対処で、適当にやったものは、それ相応のものにしかならない。
つまりどこまでも中途半端なんです。

しかし、このパターン、多いです、本当に。
私「いちぐう」や、我々「てまかえシスターズ」への依頼も、いまソコに見えている課題の解決としてお話が来る時があります。そのお話だけを聞いていると、なるほど、ではこの部分にこんな提案をしていけばよいのだなと考えます。

ところが。
よくよく聞いてみると、あるいは仕事がある程度進んだところでいろいろと内実が見えてくると、それが一部分の綻びを繕うための作業=「泥縄」であることがわかってきます。

「いま、それじゃあないでしょう」
「そこをやるべきじゃあないでしょう」

要するに、取り組むべき優先順位が違うわけです。

たとえば企業の場合、事業開始から年月も経ち、課題を「とりあえず」でそのままに(見て見ぬふりを)してきて、「当面」の処置を繰り返してきたために、その課題となる「層」がとんでもなく厚くなってしまっている......。

会社は日々、動いています。
売上を上げ、利益を生みださなければ、走り続けられない。
倒れてしまいます。
スピード感が要求されます。
だから、即時即決。
その場ではそれが正しいと思って動いていく。
のですが、会社や組織の「土台」はゆがんだまま。

これは最悪です。
特に、従業員にとって。
だって、根本の課題が解決されていませんから、問題は常に噴出し続けます。そして、わけのわからないまま(本来は、その仕事や作業を行う意味を自ら考え、経営者に問うべきですけど)、その場の対処を次々に求められますから、当然、疲弊していきます。

私のところに来るお話の中には、いろいろやってきた、コンサルにも入ってもらった、でもちっともよくならない......つまり、どーにもこーにもしようのないグダグダの状況という場合があります。
いえ、どちらかといえば、このケースが多いかもです(笑)。

この時、順を追って、問題をきちんと整理し、ご一緒に優先順位を決めて取りかかれるならベター。
でも、そうでない場合もあります。
ご一緒に伴走しているつもりが、いつのまにか、別のことに手をつけられたり、すぐに成果の出る、やりやすい、目に見えやすいものに走られる......。
待ってられないんですね、物事が整う時間が、そのプロセスが。

そして、「そんなに時間をかけないで、もう適当にぱぱっと見映え良くお願いしますよ」、となります。

しかし。
申し訳ありませんが、それはできません。
それをすることは、結果的にムダな出費、投資をしていただくことになってしまうことが見えているからです。

「とりあえず」、「当面は」、「適当に」を続けていけば、いつまでも会社や組織の幹となる部分は曖昧なまま、芯が見えないまま。周辺の枝葉の部分だけがどんどん増えていく。
事業の展開も、思いつき、場当たり的な動きになり、なんとか見映えだけよくしようとする。

これでも、一時的にはいいかもしれません。
でも、やはり、限界がありますよね。
ユーザーは、消費者は、来訪者は、気づくんですよ。
そうした事業や活動は、薄っぺらさが透けて見えるものです。
いつか破綻します。

だから、「とりあえず」やるのは、もう止めにしませんか。
複雑にこんがらがった課題を解きほぐし、山積みになった課題を整理することから、ご一緒にやりましょう。
そうすれば、本来まずやるべきことが、すっきりと見えてきますから。