2012年11月17日

ワクワク! 女性パワー!

先週は長野県へ。
中野市では部課長研修を担当し、その足でお隣の飯山市へ。
飯山市とのお付き合いは、ほぼ15年。この地にも、私の大好きな人たちがいます。
今回は、さらに、新たなセンス溢れる素晴らしい人たちと出会うことができて、そこからなんだかワクワクするような楽しいことが生まれそうで、今うれしくてしかたありません!

飯山市は新潟県境の豪雪地帯。スキーと共に栄え、市内にはたくさんのスキー民宿があります。しかし、その後スキー需要は衰退の一途、民宿にお客さまを呼び戻したい! という大きな危機感がエネルギーとなり、15年前、農山村地域の暮らしを楽しんでもらうグリーンツーリズム、自然体験へと舵を切り、大成功。その中核を担ってきたのが、体験宿泊施設「森の家」です。
初代「森の家」支配人のKさんと私の信頼の絆は強く(と、私が思っているだけかもしれませんが...笑)、彼と彼がネットワークする地域内の人々が私の中の"いいやま"です。
そう、地域への思い入れは、「人」で決まります。

4年ぶりに訪れたいいやまで、いくつもの光るものを発見しました。
いつもいいやまに来ても「森の家」に直行、泊って飲んだくれて帰るだけだった自分を大いに反省...。
だから、今回初めて、いいやまの底力に気づいたと言ってもいいかもしれません。

野沢菜(道の駅).JPG
どうです、これ、野沢菜です! 千曲川沿いにある道の駅「花の駅 千曲川」の直売所正面玄関前には、この季節、こうして早朝から大量の野沢菜の束が豪快に並ぶのです。なんとも、いいやまらしい!

このショットを撮っている最中も、野沢菜を品定めをする来店者たちでにぎわっていました。

女性週刊誌が選ぶ「もう一度行きたい道の駅」の全国第3位に選ばれたという「花の駅 千曲川」。
その理由の1つは、たぶんコレです↓道の駅カフェスイーツショーケース.JPG
売店の一角にあるカフェコーナーでは、いいやま"スウィーツ"がイートインできるのですが、これらは市内の和洋菓子屋さんで普通に売られているお菓子たち。 いいやまは、上杉謙信の城下町。敵から城を守るために寺が配され、寺町と和菓子屋がセットになって長い歴史を刻んできました。

市内には古くは江戸時代から続くお店も多く、伝統の味を守り続けておられます。しかしながら、ふと立ち寄った旅人が気軽に和菓子を購入できるかというとなかなか難しく、そこに登場したのが、この「花の駅 千曲川」のスウィーツショーケース。いろいろないいやまスウィーツたちを眺めて、選んで、食べる、買う楽しみがあります。
ショーケースに並ぶと、伝統のお菓子たちがハイセンスな服をまとったかのように、光り輝いているように感じませんか?

駐車場から「花の駅 千曲川」に近づくと、cafe「里わ」の明かりがまるで誘蛾灯のように旅人を呼びよせます。
千曲川とその向こうの山々を眺めながらのカフェには、いつもお客さまがいっぱい。
この景色だと、そうそうこんなカフェがあったらいいなぁ......がそのまま目の前に現れたかのような女性の心をくすぐり掴んで離さないかわいくて居心地のよいカフェ。それが「cafe里わ」です。

cafe里わ
http://www.chikumagawa.net/cafe/

オリジナルメニューがまたとても魅力的。ランチをいただきました。道の駅カフェランチカレー.JPG
地場産野菜たっぷり、おおきなジャガイモがゴロゴロした「里わカレー」。東京の有名なカレー屋さんがレシピ開発したのだとか。
一番は、やっぱりごはんです(北信州みゆき米「幻の米 こしひかり」)。いいやまのお米は、新潟県魚沼産に匹敵するいやそれ以上と言われるまさに幻の米。白いライスの上に乗った菊の花の黄色が、ニンジンの赤ともコントラストをなしてきれいです。ぺろっといただきました。

ご一緒したいいやま市商工観光課のKさんは、「今週の昼ご飯」。これがまたすごくおいしそうで!道の駅カフェランチ定食.JPG
「オータムポエムと常盤ごぼうのみゆきポーク巻き」(中華マヨネーズソース味)。ご飯がすすみそうなプレートです。次回はこの里わの「昼ごはん」ランチを食べねば。

デザートの珈琲ゼリー。道の駅カフェ珈琲ゼリー.JPG
里わオリジナルブレンド珈琲をゼリーにしたのかな、珈琲の香りとミルクのハーモニーがたまりません。

でも、実は、この「花の駅 千曲川」の商品で一番感動したのが、これです↓笹ずし.JPG
いいやまの伝統食。戦国時代に上杉謙信に贈った野戦食だとかで、笹の葉っぱの上にゼンマイ、椎茸、クルミ、卵焼き、紅生姜の具材が乗ったお酢のきいたごはんが。市の商工観光課のKさんが「ぜひこれを食べてほしい」と、帰りに手渡してくださり、帰宅後、その日の夕飯にいただいたのですが、一口食べて、正直、絶句(おおげさでなく)。よくあるお寿司だろうとあまり期待していなかっただけに、驚き、感激しました!

ほどよくお酢がきいたごはんにぜんまい、椎茸、クルミを甘辛く煮てある具材が絶妙のバランス。このクルミの香ばしいこと。私がこれまで食べていたクルミ(よくお菓子やパンの上の乗っている)は一体何だったのかと思うほどの別物。うす焼き卵もお弁当にありがちな添加物たっぷりのたまごもどきでなくちゃんと手作り。秀逸は紅ショウガです。着色料を使いたくないと、ビーツを栽培してそれで赤く染めているとKさんから伺っていましたが、このお味こそ、焼きそばの真っ赤な紅ショウガとは別物。お寿司屋さんのガリとも違い、いくらでも食べられそう、この紅ショウガだけでも食べたいと思わせるようなまろやかな味。

つくっていらっしゃるのは、市内の「菜の花」という女性グループの皆さん
。ずっと受け継がれてきた郷土の味を守りたい、次代に残したいと独自に研究と研鑽を重ね、素材と味にこだわったこの笹ずしを生産されているとか。まだ皆さんにお会いしたことはないのですが、その味から私は、いいやまの伝統・格式・品位・野趣・素朴・洗練...といったいくつものワードを連想。それらが織り込まれた、いいやまを代表し象徴する文化のにおいを感じました。
いまや、すっかり、菜の花さんたちの笹ずしの虜です。

平成26年、いいやまに北陸新幹線がやってきます。
長野県で一番人口の少ないいいやまは、新幹線駅開通を機に里山いいやまの魅力を存分に発信し、より多くのお客さまをお迎えし交流していいやまをさらに盛り上げたいと、新たなステージに向けて動き出しています。

"いいやま食の新プロジェクト"始動です!

そこで重要な役割を担うのが、いいやまの女性たち。
もう一度と言わず、何度も行きたくなる「花の駅 千曲川」を仕切っておられるのも、素敵な女性・O支配人です。細やかな気配りと心配りのホスピタリティ溢れる対応、お店全体に漂うキリリとした品のよいセンスは、O
支配人の雰囲気そのもの。

いいやまの女性たちの食や暮らしの豊かさを引き出し、本質的な価値を見出すことに長けた市の商工観光課のKさんと一緒に、これから私も、現場の皆さんの声に耳を傾け、自分の役割を全うしたいと思っています。

いいやまの皆さんの笑顔が見たい!
そのことを私の目標にして。